9月は、夏の強い日差しや雨風を乗り越えてきた庭木や雑草が、少しずつ落ち着きを見せる時期です。とはいえ、残暑が続く中でも植物の成長はまだ活発で、放置しているとあっという間に庭が荒れてしまいます。庭の美観を保ち、虫の発生や住宅へのダメージを防ぐためにも、このタイミングで「庭木や雑草の手入れ」を行っておくことが重要です。
■ 雑草は「伸び切る前」に取り除くのがコツ
夏にぐんぐん伸びた雑草は、9月頃になると種をつけ始めます。このタイミングで取り除いておかないと、来年また大量に生えてくる原因になります。とくに地面に広がるタイプの雑草は繁殖力が強く、少しでも残すと再び勢いよく成長してしまいます。
【雑草対策のポイント】
〇土が湿っている朝方に抜くと、根まできれいに取りやすい
〇抜いた後は防草シートや除草剤の活用で再発を予防
〇コンクリートの隙間やブロック沿いの雑草にも注意
※防草シートは景観に合うよう砂利や人工芝を上に敷くと、見た目も美しく仕上がります。
■庭木の剪定は「軽め」に済ませるのがコツ
9月は庭木の成長がゆるやかになり始める時期。剪定にも適していますが、秋から冬にかけて木が栄養をため込む時期でもあるため、切りすぎはNGです。主に徒長枝(とちょうし)と呼ばれる勢いよく伸びた枝や、からみ合っている枝を中心に軽く整える程度で十分です。
【庭木剪定の基本】
〇木の内側に日が差すよう、込み入った枝を間引く
〇屋根や電線、外壁に接触しそうな枝は早めにカット
〇切り口には癒合剤(ゆごうざい)を塗ると病気予防
※台風シーズン前の9月は風による折れや落枝の対策として、庭木の枝の整理が大切になります。
■ 害虫や落ち葉のリスクにも備える
庭木や雑草を放置しておくと、コバエ・蚊・毛虫などの害虫の発生源になります。雑草の根元に水たまりや枯れ葉が溜まると虫が集まりやすく、ベランダや室内にまで影響を及ぼすこともあります。また、庭木が家の外壁や雨どいに接触していると、風でこすれて傷がついてしまうことや、雨漏りの原因になることもあります。住宅本体を守るためにも、外構の手入れは欠かせません。
■ 作業時の注意点
〇長袖・軍手・帽子・虫よけスプレーなどでしっかり対策
〇草刈り機を使う場合は、飛び石や人への配慮を忘れずに
〇剪定後の枝や葉は、地域のごみ出しルールに沿って処分
※暑さが残る日もあるため、無理せず涼しい時間帯に作業しましょう。
まとめ
9月は「植物が落ち着き始める時期」であると同時に、「次の季節に向けた準備の月」でもあります。庭木や雑草をこの時期にしっかり整えておけば、秋以降の庭仕事がグッと楽になります。住まいの美しさと安全を守るためにも、ぜひ一度お庭を見直してみてください。