【9月のお手入れポイント】雨どい・ベランダ排水口の確認と掃除

9月は台風が多く、突然の大雨も発生しやすい季節です。住宅の外まわりにおいて、見落としがちですがとても重要なのが、「雨どい」や「ベランダの排水口」の掃除と確認です。ここをお手入れしていないと、雨水の流れが滞り、雨漏りや外壁の劣化といった重大なトラブルにつながることがあります。

■ 雨どい・排水口の役割とは?
雨どい(雨樋)は、屋根に降った雨水を集め、地面へと安全に排水するための装置です。これが詰まってしまうと、雨水があふれて外壁や基礎部分に直接流れ落ち、建物にダメージを与える原因となります。一方、ベランダやバルコニーの排水口は、床面に溜まった雨水を排水するための出口で、こちらも落ち葉やゴミなどで詰まりやすい箇所です。

■ 詰まりの原因は夏の汚れ
夏は台風や夕立の影響で雨量が増えます。また、風で運ばれた落ち葉や砂埃、虫の死骸などが雨どいに溜まりやすく、排水口にも泥が流れ込みやすくなります。特に木や竹藪が近くにある住宅では、葉や小枝が詰まりの原因になりやすいため注意が必要です。

■ 実際のお手入れ方法
【準備するもの】
・軍手
・ゴミ袋
・ブラシまたはほうき
・脚立(雨どい掃除の場合)
・水を流すためのホース
【掃除の手順】
①まずはベランダやバルコニーの排水口から。目視でゴミや落ち葉を取り除きます。
②次に、溝に詰まっている泥やゴミをブラシなどでかき出します。
③最後にホースで水を流し、スムーズに排水されるか確認しましょう。
※手の届く安全性の高い箇所は問題ありませんが、高所作業の場合・不安がある場合は、無理せず業者に依頼するのも一つの方法ですので気軽にご相談・ご依頼下さい。

■ 掃除を怠るとどうなる?
掃除を怠ると、排水機能が低下して雨水が溜まりやすくなり、以下のようなトラブルにつながります。
〇雨水があふれて外壁や窓枠からの浸水
〇ベランダに水が溜まり、床の劣化や雨漏り
〇溜まった水によりコケやカビが発生し、見た目も衛生的にも悪化
〇冬場には残った水分が凍ってヒビや破損
※排水の詰まりは放置すると住まいの寿命を縮める大きな原因となります。

■ おすすめの点検頻度は?
最低でも年2回(春と秋)の点検・掃除がおすすめですが、9月は「台風前の予防点検」として非常に重要な時期です。特に高気密・高断熱住宅では、雨漏りが内部にこもりやすいため、早期発見と予防が欠かせません。

まとめ
「雨どい」や「ベランダ排水口」は普段目につきにくい部分ですが、実は住宅の“健康”を守る大事なポイントです。9月の気候が落ち着いた日を選び、無理のない範囲でぜひ確認・掃除してみましょう。たった30分の作業が、大きなトラブルを未然に防ぎます。住まいを長持ちさせる第一歩は、こうした“見えない場所”のお手入れから始まります。

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