夏になると「熱中症に注意」という言葉をよく耳にしますが、実は熱中症の発生場所として最も多いのが「住宅内」だということをご存じでしょうか?特に高齢者や乳幼児のいる家庭では、室内であっても油断は禁物です。
なぜ室内で熱中症になるのか?
熱中症は、体の中に熱がこもり、体温調節ができなくなることで発症します。住宅内では「エアコンを使わない」「窓を閉め切っている」「湿度が高い」「水分補給をしない」といった状況が重なると、知らず知らずのうちに体がオーバーヒートし、めまいや頭痛、最悪の場合は意識障害に至ることもあります。気温が高くなくても湿度が高い日は注意が必要です。
住宅でできる熱中症予防のポイント
1.室温・湿度を管理する
室温は28℃以下、湿度は60%以下を目安に。温湿度計を設置し、数値で管理しましょう。扇風機とエアコンを併用すると冷房効率もアップします。寝室や脱衣所など、見落としがちな場所の温度管理も大切です。
2.日差しを遮る工夫をする
南向きの窓は特に熱がこもりやすいので、遮熱カーテンを使いましょう。すだれやグリーンカーテン(ゴーヤなどの植物)も効果的です。
3.水分・塩分をこまめに摂る
室内にいるからといって安心せず、定期的に水やスポーツドリンク、経口補水液などで水分と塩分を補給しましょう。高齢者は喉の渇きを感じにくいため、時間を決めて声かけすることも大切です。
4.就寝時の対策をする
熱中症は日中だけでなく夜間にも起こります。タイマー機能を活用して就寝中も快適な室温を維持しましょう。通気性の良い寝具もおすすめです。
まとめ
住宅での熱中症は、「自分は大丈夫」と思っている人ほどリスクが高まります。特に子どもや高齢者、持病を持つ方は体温調節が難しいため、周囲の人が体調の変化に敏感になる必要があります。体がだるそう、顔が赤い、汗をかいていないなど、普段と違う様子があればすぐに休みましょう。